こんにちは!
少し前の5月。POW BARアンバサダーでもあるプロサーファー・吉川共久さんに会いに、千葉県一宮町にある「Atlantic Coffee Stand」を訪ねました。朝6時のオープンに合わせてお店へ行くと、「おはようございます」と、肩の力が抜けた笑顔で吉川さんが迎えてくれました。
朝6時、波と人が集まる場所
お店がオープンすると、次から次へとサーファーたちがやってきます。
「今日、波どう?」
「怪我の調子は?」
「この前のトリップ、どうだった?」
コーヒーを受け取ると、自然とそんな会話が始まり、海へ向かう人もいれば、そのまましばらくのんびり過ごす人も。
私は朝6時過ぎから8時頃までお店にいましたが、その間もお客さんが途切れることはありませんでした。ここは、ただコーヒーを買う場所ではなく、人に会いに来る場所。海へ向かう前や帰りににふらっと立ち寄り、コーヒーを片手に言葉を交わし、それぞれの一日が始まっていく。そんな風景が、Atlantic Coffee Standの日常になっていました。

Photo by @soratopapa
14歳で始めたサーフィン、19歳で移住した千葉
吉川さんがサーフィンを始めたのは14歳。そして19歳のとき、「もっといい波に乗りたい」という一心で、地元・愛知県から千葉へ移住しました。
「湘南も考えたんですけど、ちょっといろんな誘惑が多そうだなと(笑)。純粋にサーフィンがうまくなりたかったので、千葉を選びました。一宮町は一年中いい波があって、自然も残っていて、この空気感と距離感がちょうどいいんです」
誰かが急かすわけでもなく、それぞれが自分のペースで過ごしている。海のある町ならではの心地よい時間が、Atlantic Coffee Standには流れていました。

“コーヒーショップ”じゃなく“コーヒースタンド”
Atlantic Coffee Standを始めた理由について、吉川さんはこう話します。
「当時、自分が飲みたいコーヒーがまわりになくて。それで自分で始めてみました」
目指したのは、“コーヒーショップ”ではなく、“コーヒースタンド”。
「コーヒーをきっかけに人が話して、また海で会って、いい波を共有する。そんな場所になったらいいなと思って」
この日も、自然に会話が始まり、人が人を呼び、また新しい会話が生まれていました。Atlantic Coffee Standは、コーヒーを飲むためだけの場所ではなく、コーヒーをきっかけに人と人がつながる場所。その心地よい空気は、吉川さんが思い描いていた”コーヒースタンド”そのものでした。

この日は、宮坂麻衣子さんの個展も
この日、店内ではプロサーファーでありアーティストでもある宮坂麻衣子さん(@maiko_miyasaka)の個展『Air』が開催されていました。
Atlantic Coffee Standでは、アートの展示をはじめ、ヨガやボディメンテナンスなど、海のある暮らしにつながるイベントも定期的に開催されています。「コーヒーをきっかけに人が集まる場所」というだけでなく、アートやカルチャーを通して人と人がつながる場所でもあることを感じました。
宮坂さんは千葉県出身ですが、幼少期を過ごした北海道・広尾町への想いが忘れられず、この展示の翌月、6月に北海道へ移住されました。
展示テーマの『Air』には、千葉を離れる寂しさと、新しい暮らしへの期待、その間で揺れる気持ちが込められています。空や雲、風、飛行機から見た景色──そんな”空気”を描いた作品が店内に並び、どれもやさしく、どこか心が軽くなるような世界観でした。
ポップな色使いや、友人たちをモデルに描かれた女の子たちもとても魅力的で、見ているだけで元気をもらえる作品ばかり。そして何より印象的だったのは、宮坂さんのとびきりの笑顔でした。
冬はスノーボードもされるそうなので、今度はぜひPOW BARのオフィスと工場があるニセコでお会いしたいですね!北海道での再会が今から楽しみです◎
取材当時に並ぶリニューアル前のPOW BARパッケージたち。今では新フレーバーが並び好評とのこと!
コロナ禍で出会ったPOW BAR
吉川さんとPOW BARが出会ったのは、コロナ禍でした。
それまで食べていた海外のエナジーバーが手に入りにくくなり、知人から紹介されたのがPOW BARだったそうです。
「日本でつくっていることもいいし、環境のこともちゃんと考えている。それに、おいしくて食べやすかった」
その出会いをきっかけにAtlantic Coffee Standでも販売するようになり、現在はPOW BARアンバサダーとして活動してくださっています。サーフィンの日はもちろん、車での移動中や仕事の合間、毎年の海外サーフトリップにも必ず持っていくという吉川さん。お気に入りのフレーバーは『ココナッツチョコレートドーナツ』です。
「朝のコーヒーにもすごく合うし、食感がやわらかくて好きなんです」
吉川さんがPOW BARに共感したのは、おいしさだけではありませんでした。自然の中でサーフィンをさせてもらっているからこそ、環境に配慮した選択をしたい。そして、自分のお店でも、お客さんに安心して食べてもらえるものを届けたい。そんな吉川さんの想いは、自然由来の素材を大切にし、環境への取り組みを続けるわたしたちとの考え方と同じでした。
Photo by @soratopapa
吉川さんが大切にしていること
Atlantic Coffee Standには、おいしいコーヒーがあって、人が集まって、笑顔があります。
最後に吉川さんは、こんなことを話してくださいました。
「安心して信頼できる、確かな食やエコフレンドリーなものを届けたいという想いがあるんです。ここはコーヒースタンドなので、フードは親しくしているパン屋さんやパイを作っている友人から仕入れてたりしていますし、雑貨もローカルの人たちがつくるものが多いです。ボーダーレスでジャンルレスな人たちが、笑顔で気軽に情報交換できるスペースでありたい。そして、素敵なアートを発信しながら、上質な地産地消を通じて、この地域の価値をもっと高めていけたらと思っています」
Atlantic Coffee Standに自然と人が集まる理由が少しわかった気がしました。コーヒーだけでも、サーフィンだけでもない。人と人がつながり、新しい出会いやアイデアが生まれる場所。そして、その空気をつくっているのは、きっと吉川さん自身です。
プロサーファーとして歩んできた経験や、誰に対しても自然体で接する人柄。「コーヒーをきっかけに人がつながる場所をつくりたい」という想いを、一日一日の積み重ねで形にしてきたからこそ、Atlantic Coffee Standは、多くの人が「また来たい」と思う場所になっているのだと感じました。
私もまた一宮に来たら、朝の一杯を飲みに立ち寄りたい。心地いい一日の始まりは、きっとこんな場所から生まれるだろうなと思いました。
Text & Photos by Yuki M.
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吉川共久
千葉県一宮町で「Atlantic Coffee Stand」を営むフリーサーファー。ボードデザイン開発や「波乗りソムリエ」としても活動する。安心して食べられるものやエコフレンドリーな暮らしを大切にし、ローカルの食やアート、人がつながる場づくりを通して地域の魅力を発信している。
Instagram:
@yossyalaia
@atlanticcoffeestand