東へ7時間 - 道東で見つけたスローエネルギーの原点

東へ7時間 - 道東で見つけたスローエネルギーの原点

忙しい日々が続いたある週、私たちは必要なものだけを車に積み込みました。Bo、Pango、コーヒーの入ったサーモス、そして数本のPOW BAR。
ゆっくり呼吸を取り戻し、自分たちを支えるものを思い出すために、道東の網走へ7時間の旅に出ました。

 


 

The Drive - 道の途中のエネルギー

長いドライブは、エネルギーについてたくさんのことを教えてくれます。
次の休憩所までの間、手を伸ばして食べるスナック。窓の外でゆっくり変わっていく景色。
POW BARは、まさにこうした“合間の時間”のためにつくられています。町と町の間、仕事の間、呼吸の間を支える、誠実なエネルギーとして。

 


 

Arrival - 自然の中でつくること

網走に到着してまず行われたのは、BABA’S CRACKERSのブランドビデオの撮影でした。
木々に囲まれ、潮風が吹き抜け、視界いっぱいに広がる大地の中での撮影は、普段とはまったく違う感覚でした。
アイデアが自然と湧き、心は軽くなり、流れる時間は穏やかでゆっくり。BABA’S CRACKERSや、POWBARのブランドのこと。食べることってなんだろう。私たちの原点に立ち返るようなそんな気持ちになりました。

友人とともに火を囲みながらワインを愉しむ。ジジとババが手入れを勤しんだこの土地で、娘夫婦と、孫のBo、Pango。そしてきっとBABA’SやPOW BARを始めなかったら知り合わなかったであろう友人たちが集まる。

運命という名の糸を引きながら人生を歩んでいく面白さ。

そして今回の旅には、もうひとつ大切な目的がありました。
それは、Boの4歳の誕生日を祝うこと。
私たちは2年連続で、Megumiの両親と一緒に網走でBoの誕生日を迎えました。この7ヘクタールの土地は、私たち家族にとって大切な場所になりつつあります。
素朴で、温かく、落ち着く場所。エネルギーをチャージできる場所。

また、ニセコに暮らす私たちにとって、今回の網走の旅は「冬が始まる前の静けさを噛み締める場所」でもあります。
ニセコはもうすぐ季節スタッフや観光客が訪れ、静かな町が冬の賑やかな観光地へと姿を変える頃。網走の穏やかさは、その前に深く息を吸うための大切な時間です。


 


 

日々のリズム

私たちの数日は、シンプルな習慣でできていました。

Walks - 散歩

朝や午後の散歩は、ただ森の音を感じる時間。冷たい空気と落ち葉を踏む、その静けさだけ。動物たちの気配に耳を研ぎ澄ませ、深く呼吸をする。

Fire - 薪ストーブ

夕方は薪ストーブのそばで過ごす時間。揺れる炎は、心を落ち着かせ、温め、時間をゆっくりにしてくれます。

Food - 食べもの

ババがキッチンで生み出す食事。そっと聞こえる包丁やまな板の音は、きっと誰しもの心に残っている暖かく懐かしい音。特別な料理ではなくても、心から満たされる味。

Sauna - サウナ

サウナが好きで、家の中に1人用のサウナを持っているジジ。熱、汗、呼吸。その小さな循環が、自然と体と心を整えてくれるのです。

 


 

Lessons from Abashiri - 網走の天都山が教えてくれたこと

学んだことは“旅”というより、むしろ“暮らし”についてでした。

  1. エネルギーは環境から生まれる。 静かな場所は、心も静かにする。

  2. みんなで食べると、味が変わる。 「誰と食べるか」だけで、食べることはもっと豊かになる。

  3. 創造性には空気が必要。 自然は、新しい考え方に気づかせてくれる。

  4. 犬はバランスを本能で知っている。 休む、遊ぶ、また休む。シンプルな循環が教えてくれること。

  5. 習慣には力がある。 火、温かさ、食べること、動くこと - それらは私たちを本来の自分に戻してくれる。

この“シンプルで、自然で、ゆっくり”としたリズムは、POW BARを支える価値観そのものなのです。

 


 

帰り道

網走を後にしたとき、私たちは心地よい疲れと深い満足感を抱えていました。
そして、自分たちがつくりたい暮らしがどんなものかを、もう一度はっきりと思い出しました。
それは、“自然で、ゆっくりで、点と点が糸で結ばれている暮らし”。

エネルギーは追いかけるものではなく、育てるもの。
網走の天都山での時間は、そのことを静かに教えてくれた旅でした。

 

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